製造物責任法(PL法)における製造物の定義と人身損害責任

製造物責任法(PL法)における「製造物」とは「製造又は加工された動産」を指します。単体のソフトウェアやサービスは動産ではないためPL法の対象外ですが、ハードウェア機器(動産)のROM等に組み込まれた組込みソフトウェアの欠陥によって機器全体が欠陥を有し、それによって人の生命・身体・財産に拡大損害(けが等)を生じさせた場合、機器の製造業者等に製造物責任が問われます。したがって正解はイです。 サービス提供や通信役務は「動産」ではないためPL法の対象外であり、契約上の債務不履行責任(SLA違反)の問題です。 オペレーションの誤り(操作ミス)は製造物の「欠陥」ではなく人為的な運用ミスです。 単体ソフトウェアパッケージは動産ではなく無体物であるためPL法の対象外であり、民法上の契約不適合責任等の対象となります。

製造物責任法(PL法)において,製造物責任を問われる事例はどれか。

出典平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15
ア
ITサービスの品質に問題が発覚し,SLAを締結している顧客へのサービスが一時的に提供できなくなったので,顧客から多大なクレームを受けた。
イ
機器に組み込まれているROMに記録されたプログラムに欠陥があったので,その機器の使用者に大けがをさせた。
ウ
工場に配備されている制御系コンピュータのオペレーションを誤ったので,製品製造のラインを長時間停止させ大きな損害を与えた。
エ
ソフトウェアパッケージに重大な欠陥が発見され,修復に時間が掛かったので,販売先の業務に大混乱をもたらした。