サーバ追加による処理能力向上を図るスケールアウト

スケールアウトは、同等の性能をもつサーバの台数を追加・並列化し、負荷分散装置(ロードバランサ)などを用いて処理を分散させることでシステム全体のスループットを向上させる拡張手法です。 参照系トランザクションが主体のシステムでは、ノード間での排他制御やデータ同期(書き込みロック・レプリケーション遅延)のオーバーヘッドがほとんど発生せず、各サーバへ均等にリクエストを分散して処理できるため、スケールアウトによる性能向上が極めて効果的です。 並列処理が困難な処理が中心のシステムは複数台に分散できないため、サーバ単体のCPUやメモリ性能を増強する「スケールアップ」が適しています。 追加・更新トランザクションが多いシステムでサーバ台数を増やすと、トランザクションのACID特性や整合性維持のための通信・ロック待ちオーバーヘッドが増大し逆効果になります。 マスタ更新時に複数DB間で厳密な整合性保持が必要な構成では、ノード数が増えるほど同期コストが跳ね上がるためスケールアウトには適しません。

システムの性能を向上させるための方法として,スケールアウトが適しているシステムはどれか。

出典令和元年 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13
ア
一連の大きな処理を一括して実行しなければならないので,並列処理が困難な処理が中心のシステム
イ
参照系のトランザクションが多いので,複数のサーバで分散処理を行っているシステム
ウ
データを追加するトランザクションが多いので,データの整合性を取るためのオーバーヘッドを小さくしなければならないシステム
エ
同一のマスタデータベースがシステム内に複数配置されているので,マスタを更新する際にはデータベース間で整合性を保持しなければならないシステム