ITシステム導入・運用におけるTCO(総所有費用)の算定範囲

TCO(Total Cost of Ownership: 総所有費用)は、IT資産やシステムの導入(企画・開発・購入)から運用・保守、さらには廃棄・移行に至るライフサイクル全体で発生する費用の総額です。 TCOでは、ハードウェア購入費や保守料などの直接的な支出(目に見える費用)だけでなく、利用部門でエンドユーザーがトラブル対応や自作ツール開発に費やした人件費、操作習熟のダウンタイム、過去の投資で回収不能となった埋没原価(サンクコスト)などの「見えない費用(間接費用)」も含めて総合的に評価する必要があります。 エンドユーザーコンピューティング(EUC)において利用部門が負担する運用・サポート人件費などの間接費用も、TCOの重要な構成要素として考慮に含める必要があります。 システム監査対応に伴うデータ収集やログ保存・管理等の諸費用も、システムの維持管理・ガバナンスに係る運用コストとしてTCOに含めます。 障害と直接関係のない第三者・仕入先企業が将来被るかもしれない推測の損失額まで、自社システムのTCO算定に含める必要はありません。

TCOの算定に当たって,適切なものはどれか。

出典令和元年 秋期 応用情報技術者試験 午前 問62
ア
エンドユーザーコンピューティングにおける利用部門の運用費用は考慮しない。
イ
システム監査における監査対象データの収集費用や管理費用は考慮しない。
ウ
システム障害の発生などによって,その障害とは直接関係のない仕入先企業が被るおそれがある,将来的な損失額も考慮する。
エ
利用部門におけるシステム利用に起因する,埋没原価などの見えない費用も考慮する。