請負契約における指揮命令関係と偽装請負の判定

正解は「ウ」です。 請負契約とは、受託側が仕事の完成を約束し、発注側がその成果に対して報酬を支払う契約形態です。 労働者の指揮命令権は常に受託企業(雇用主)になければならず、発注元企業が受託企業の従業員に対して直接指揮命令を行うことはできません。 B社(受託側)の従業員に対して発注元である A 社の責任者が直接指揮命令を行っている「ウ」の事態は、形式上は請負契約であっても実態は労働者派遣(または労働者供給)に該当し、「偽装請負」(労働者派遣法および職業安定法違反)と判定されます。 発注元である A 社の従業員が、自社の責任者の指揮命令に従って業務を行っているため、適法な業務遂行です。 A社からB社への委託という前提において受託先が発注元社員に指揮命令する状況は本問の請負関係からは外れますが、本問で直接問題とされる受託者に対する偽装請負事象としては「ウ」が該当します。 B社の従業員が作業場所を客先(A社常駐)としていても、B社の管理責任者の指揮命令下で業務を行っているため、適法な請負(客先常駐請負)です。

A社はB社に対して業務システムの開発を委託し,A社とB社は請負契約を結んでいる。作業の実態から,偽装請負とされる事象はどれか。

出典令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問80
ア
A社の従業員が,B社を作業場所として,A社の責任者の指揮命令に従ってシステムの検証を行っている。
イ
A社の従業員が,B社を作業場所として,B社の責任者の指揮命令に従ってシステムの検証を行っている。
ウ
B社の従業員が,A社を作業場所として,A社の責任者の指揮命令に従って設計書を作成している。
エ
B社の従業員が,A社を作業場所として,B社の責任者の指揮命令に従って設計書を作成している。