プロバイダ責任制限法における送信防止措置と事業者の免責要件

正解は「イ」です。 プロバイダ責任制限法(正式名称:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律、2024 年改正により「情報流通プラットフォーム対処法」に改称)第 3 条第 2 項では、プロバイダ等(特定電気通信役務提供者)が権利侵害情報の送信防止措置(削除など)を行った結果、発信者に損害が生じた場合であっても、以下の一定の要件を満たしていれば発信者に対する損害賠償責任を負わない(免責される)と規定されています。 ・他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき ・権利を侵害されたとする者から削除申立てがあり、プロバイダが発信者に照会して 7 日以内に反論がなかったとき 権利侵害の相当の理由がある場合や、発信者に照会して 7 日以内に回答がない場合など、一定の条件を満たせば発信者の事前承諾がなくても免責されます。 送信防止措置は民間のプロバイダ等が自律的に行う判断措置であり、裁判所の決定(仮処分命令など)がなくても実施可能です。 送信防止措置は権利侵害を受けた被害者からの削除請求やプロバイダの自主的判断で実施されるものであり、個人情報保護委員会から命令されるものではありません。

プロバイダ責任制限法が定める特定電気通信役務提供者が行う送信防止措置に関する記述として,適切なものはどれか。

出典令和2年度 10月 高度情報処理技術者試験 午前Ⅰ
ア
明らかに不当な権利侵害がなされている場合でも,情報の発信者から事前に承諾を得ていなければ,特定電気通信役務提供者は送信防止措置の結果として生じた損害の賠償責任を負う。
イ
権利侵害を防ぐための送信防止措置の結果,情報の発信者に損害が生じた場合でも,一定の条件を満たしていれば,特定電気通信役務提供者は賠償責任を負わない。
ウ
情報発信者に対して表現の自由を保障し,通信の秘密を確保するため,特定電気通信役務提供者は,裁判所の決定を受けなければ送信防止措置を実施することができない。
エ
特定電気通信による情報の流通によって権利を侵害された者が,個人情報保護委員会に苦情を申し立て,被害が認定された際に特定電気通信役務提供者に命令される措置である。