半導体チップ内部の回路シールドや暗号化バスによる耐タンパ性向上技術

耐タンパ性(Tamper Resistance)とは、機器の物理的な分解や不正なプロービング解析、改ざんから内部の暗号鍵や機密データを保護する能力です。IoTデバイスの内部に受光素子(光検知センサ)を配置し、攻撃者が解析目的で機器のケースを開けて内部に光が差し込んだことを検知した瞬間に、内蔵メモリに記録されている秘密情報や暗号鍵を自動的に瞬時に消去(ゼロクリア)する仕組みは、物理攻撃に対抗する耐タンパ性の代表的な実装例です。 通信経路上の暗号化は通信セキュリティ(盗聴防止)対策であり、物理的な不正解析を防ぐ耐タンパ性ではありません。 GPSによる位置情報の取得は端末の盗難・紛失対策や位置追跡機能であり、耐タンパ性ではありません。 メモリカードリーダーの実装は保守作業を容易にする可用性の対策ですが、メモリカードを取り外すことで重要データが容易に抜き取られるため、耐タンパ性の観点からはむしろ逆効果となります。

IoTデバイスの耐タンパ性の実装技術とその効果に関する記述として,適切なものはどれか。

出典令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問40
ア
CPU処理の負荷が小さい暗号化方式を実装することによって,IoTデバイスとサーバとの間の通信経路での情報の漏えいを防止できる。
イ
IoTデバイスにGPSを組み込むことによって,紛失時にIoTデバイスの位置を検知して捜索できる。
ウ
IoTデバイスに光を検知する回路を組み込むことによって,ケースが開けられたときに内蔵メモリに記録されている秘密情報を消去できる。
エ
IoTデバイスにメモリカードリーダーを実装して,IoTデバイスの故障時にはメモリカードをIoTデバイスの予備機に差し替えることによって,IoTデバイスを復旧できる。