物理的分解やプローブ解析から秘密情報を保護するICカードの耐タンパ性

ICカードの耐タンパ性(Tamper resistance)を高める対策として「信号の読出し用プローブの取付けを検出するとICチップ内の保存情報を消去する回路を設けて,ICチップ内の情報を容易には解析できないようにする」が適切です。 耐タンパ性とは、外部から機器を物理的に分解・観察したり、信号線にプローブ(測定針)を当てて電気信号を盗聴・解析したり、異常な電圧やクロックを与えて誤動作を誘発(フォールト攻撃)したりする不正な解析・改ざん行為(tampering)に対して、内部の暗号鍵や機密データを保護する能力を指します。 プローブの接触やパッケージの開封、光照射、異常電圧などをセンサで検知した瞬間に内部メモリの暗号鍵をゼロクリア(消去)する能動的防護回路は、耐タンパ性を高める代表的な技術です。 非接触インターフェースの採用は利便性向上のための機能であり、内部の不正解析を防ぐ耐タンパ性の向上策ではありません。 予備カードの事前作成と交換配備はシステムの「可用性」を高める冗長化運用であり、耐タンパ性とは無関係です。 退職者カードの利用停止は業務システム側のアクセス管理(認可・失効管理)であり、ICカード自体の耐タンパ性ではありません。

ICカードの耐タンパ性を高める対策はどれか。

出典令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問46
ア
ICカードとICカードリーダーとが非接触の状態で利用者を認証して,利用者の利便性を高めるようにする。
イ
故障に備えてあらかじめ作成した予備のICカードを保管し,故障時に直ちに予備カードに交換して利用者がICカードを使い続けられるようにする。
ウ
信号の読出し用プローブの取付けを検出するとICチップ内の保存情報を消去する回路を設けて,ICチップ内の情報を容易には解析できないようにする。
エ
利用者認証にICカードを利用している業務システムにおいて,退職者のICカードは業務システム側で利用を停止して,他の利用者が利用できないようにする。