IPv4マルチキャストアドレスのクラスD構造と特徴

IPv4 において、マルチキャスト通信用の IP アドレスには先頭4ビットが `1110` で始まる「クラス D」のアドレスブロック($224.0.0.0 \sim 239.255.255.255$、`/4`)が割り当てられています。 マルチキャストは特定のグループに属する複数のホストに対して同一のデータを効率的に一斉同報する通信方式であり、クラス D アドレスが宛先グループアドレスとして指定されます。したがって、イが正解です。 マルチキャストアドレスの中には、プロトコル制御用にあらかじめ予約された固定アドレス(リンクローカルスコープの $224.0.0.0/24$ など)のほかに、組織内や管理境界内で自由に動的割り当てが可能な管理スコープアドレス($239.0.0.0/8$)などがあり、全てが固定的に決められているわけではありません。 マルチキャストパケットはルータで中継されるごとに TTL(Time To Live)値が 1 減算され、TTL が 0 に達したパケットは破棄されます。中継範囲を限定するためのスコープ制御にも TTL が用いられており、「TTL値に関係なく中継される」とする記述は誤りです。 マルチキャストパケットはデータリンク層において対応するマルチキャスト MAC アドレスに変換されて送信され、ネットワークインターフェース(NIC)のフィルタリングや IGMP スヌーピング対応スイッチにより、そのグループに参加しているホストのみが受信処理を行います。「全てのホストによって受信され、IPより上位の層で判断される」のはブロードキャスト通信の説明です。

IPv4のマルチキャストに関する記述のうち,適切なものはどれか。

出典令和4年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
全てのマルチキャストアドレスは,アドレスごとにあらかじめ用途が固定的に決められている。
マルチキャストアドレスには,クラスDのアドレスが使用される。
マルチキャストパケットは,TTL値に関係なくIPマルチキャスト対応ルータによって中継される。
マルチキャストパケットは,ネットワーク上の全てのホストによって受信され,IPよりも上位の層で,必要なデータか否かが判断される。