マルチモードとシングルモード光ファイバの伝送特性比較

光ファイバは、光が伝搬する中心部のコアとそれを取り囲むクラッドで構成されており、コア径の太さによってシングルモード光ファイバ(SMF)とマルチモード光ファイバ(MMF)に分類されます。 シングルモード光ファイバはコア径が約 $9\,\mu\text{m}$ と非常に細く、光の伝搬経路(モード)が1本に限定されるためモード分散(光路差によるパルス波形の広がり・崩れ)が発生しません。このため、信号の減衰や波形の歪みが極めて小さく、高速かつ長距離(数十km以上)の基幹系伝送に適しています。一方、マルチモード光ファイバはコア径が約 $50\,\mu\text{m}$ または $62.5\,\mu\text{m}$ と太く、複数のモードが存在するためモード分散が生じ、伝送速度や伝送距離(主に数百m程度)に制限があります。したがって、アが正解です。 シングルモード光ファイバはモード分散が発生しないため、伝送距離もマルチモードより長くなります。「伝送距離は短い」とする点が誤りです。 マルチモード光ファイバは複数のモード光が異なる経路を通るためモード分散が生じ、伝送速度・伝送距離ともにシングルモードより劣ります。 マルチモード光ファイバはモード分散の影響により、シングルモードよりも伝送速度が遅くなります。

長距離の光通信で用いられるマルチモードとシングルモードの光ファイバの伝送特性に関する記述のうち,適切なものはどれか。

出典令和4年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
シングルモードの方が伝送速度は速く,伝送距離も長い。
シングルモードの方が伝送速度は速いが,伝送距離は短い。
マルチモードの方が伝送速度は速く,伝送距離も長い。
マルチモードの方が伝送速度は速いが,伝送距離は短い。