ランサムウェア被害対策としてのWORMストレージ導入

ランサムウェア(Ransomware)は,感染端末やネットワーク経由でアクセス可能なストレージ内のデータを勝手に暗号化・改ざんし,復旧のために金銭(身代金)を要求する悪意のあるソフトウェアです。 WORM(Write Once Read Many)機能とは,データの追記・一度の書込みは許可するものの,一度書き込まれたデータの変更・上書き・削除をハードウェア的または論理的に禁止する記録方式です。WORM ストレージにバックアップを取得しておけば,端末がランサムウェアに感染してバックアップ領域への暗号化・削除を試みても書き換えが物理的・機構的に拒否されるため,安全に元のデータを復元できます。したがって正解はアとなります。 各選択肢の解説は以下のとおりです。 RAID5 はハードディスクの物理的故障(1 台の障害)に対する可用性向上を目的とした技術であり,ファイル自体の暗号化や論理的破壊を防ぐことはできません。 常時レプリケーション(同期・ミラーリング)を行っていると,元のファイルが暗号化された瞬間にレプリケーション先のファイルも即座に暗号化されたデータで上書きされてしまいます。 PC にマウントされたネットワークドライブは,感染した PC のユーザー権限で書き込み・削除が可能なため,ランサムウェアによって真っ先に暗号化対象とされます。

PC のストレージ上の重要なデータを保護する方法のうち,ランサムウェア感染による被害の低減に効果があるものはどれか。

出典令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問43
ア
WORM(Write Once Read Many)機能を有するストレージを導入して,そこに重要なデータをバックアップする。
イ
ストレージを RAID5 構成にして,1 台のディスク故障時にも重要なデータを利用可能にする。
ウ
内蔵ストレージを増設して,重要なデータを常時レプリケーションする。
エ
ネットワーク上のストレージの共有フォルダをネットワークドライブに割り当てて,そこに重要なデータをバックアップする。