多値従属性を含む関係フライトの無損失分解

関係“フライト”では、主キーが全属性(便名, 客室乗務員名, 搭乗者名)であり、自明でない関数従属性は存在しないため、ボイス・コッド正規形(BCNF)を満たしています。しかし、「便名に対して客室乗務員名の集合が決まり、かつ搭乗者名の集合が決まる」という独立した多値の対応関係(多値従属性:便名 ↠ 客室乗務員名、便名 ↠ 搭乗者名)が存在します。 Faginの定理により、独立した多値従属性が存在する場合、関係は「便名, 客室乗務員名」と「便名, 搭乗者名」の二つの関係に情報無損失分解(第4正規化)が可能です。 多値従属性に起因するタプルの重複(直積的組み合わせ)があるため、乗務員や搭乗者の追加・変更・削除時に更新時異状(挿入・削除異状)が発生します。 主キーが全属性の組であり、真部分集合から他の属性への自明でない関数従属(FD)は存在しません(存在する従属性は多値従属性 MVD です)。 自明でない関数従属性が存在しないため、関係“フライト”はボイス・コッド正規形(BCNF)の条件を満たしています。

便名に対して,客室乗務員名の集合及び搭乗者名の集合が決まる関係“フライト”がある。関係“フライト”に関する説明のうち,適切なものはどれか。ここで,便名,客室乗務員名,搭乗者名の組が主キーになっているものとする。

フライト

便名

客室乗務員名

搭乗者名

BD501

東京建一

大阪一郎

BD501

東京建一

京都花子

BD501

横浜涼子

大阪一郎

BD501

横浜涼子

京都花子

BD702

東京建一

大阪一郎

BD702

東京建一

神戸順子

BD702

千葉建二

大阪一郎

BD702

千葉建二

神戸順子

出典令和5年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問7
ア
関係“フライト”は,更新時異状が発生することはない。
イ
関係“フライト”は,自明でない関数従属が存在する。
ウ
関係“フライト”は,情報無損失分解が可能である。
エ
関係“フライト”は,ボイス・コッド正規形の条件は満たしていない。