アジャイル開発の振り返りと教訓

“アジャイル宣言の背後にある原則”では,要求の変更は開発の後期であっても歓迎し,変化を顧客の競争力に活かすことを原則としています。また,イテレーションの期間(タイムボックス)は固定し,期間を延長するのではなく顧客と合意の上で優先順位の高い機能から開発を進めるのが適切です。したがって正解はイです。 アジャイルでは開発後期であっても価値ある変更要求を歓迎するため,拒否すべきとする記述は誤りです。 アジャイルでは情報を伝える最も効率的かつ効果的な方法は対面での会話としており,メールを推奨する記述は誤りです。 アジャイルでは動くソフトウェアこそが進捗の最も重要な尺度であり,デモを避けて数値のみで報告すべきとする記述は誤りです。

アジャイル開発プロジェクトの状況について,振り返りで得られた教訓のうち,“アジャイル宣言の背後にある原則”に照らして適切なものはどれか。 〔プロジェクトの状況〕 イテレーション1~6から成る開発を計画し,イテレーションごとに動くソフトウェアのデモを顧客に対して実施することによって,進捗状況を報告していた。イテレーション4のデモの後に顧客から機能追加の要求が提示された。顧客と対面による議論を行った結果,その要求に価値があると判断し,機能追加を受け入れることにした。機能追加を行うことによって,追加機能を含むイテレーション5の全機能の完成が間に合わなくなることが分かったので,イテレーション5の期間を延長してこの機能追加を行うことにした。イテレーション5で予定していた全ての機能を実装してイテレーション5のデモを行ったときに,追加した機能の使い勝手に問題があることが分かった。その時点で,当初予定した開発期間は終了した。

出典令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問1
開発の後期に提示された顧客からの機能追加の要求は受け入れず,拒否すべきであった。
追加機能を含む機能の優先順位を顧客と合意し,イテレーション5の期間を延長せずに,優先順位の高い機能から開発すべきであった。
使い勝手に関する認識の食い違いが発生しないように,対面ではなくメールによって記録を残す形で議論すべきであった。
デモは顧客からの変更要望が出やすくなるので,進捗状況を完成度合いの数値で表して報告すべきであった。