特許法における特許権の効力と実施許諾が必要なケース

特許権の効力は「業として」特許発明を実施(製造、使用、譲渡、輸出等)する権利を専有します(特許法第68条)。日本国内で製品を製造する行為は特許権の実施に該当するため、製造した製品のすべてを国外へ輸出する場合であっても、国内で特許権の効力が及ぶため特許権者から実施許諾(ライセンス)を受ける必要があります。 特許権の効力は「業としての実施」に限定されるため、家庭内での個人的・非営利な利用に対しては実施許諾を受ける必要はありません。 特許権の存続期間は原則として出願日から20年(一部延長登録があっても最大25年)です。出願後25年を経過した技術は権利が消滅しているため、誰でも自由に無許諾で実施できます。 特許出願の際、独自にその発明を完成させて事業を行っていた者には「先使用権(先使用による通常実施権)」が認められるため、許諾を受けることなく無償で実施を継続できます。

日本国特許庁において特許Aを取得した特許権者から,実施許諾を受けることが必要な場合はどれか。

出典令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問49
ア
特許Aと同じ技術を家庭内で個人的に利用するだけの場合
イ
特許Aと同じ技術を利用して日本国内で製品を製造し,その全てを日本国外に輸出する場合
ウ
特許Aの出願日から25年を越えた後に,特許Aと同じ技術を新たに事業化する場合
エ
特許Aの出願日より前から特許Aと同じ技術を独自に開発し,特許Aの出願日に日本国内でその技術を用いた製品を製造販売していたことが証明できる場合