中小受託取引適正化法(下請法)における親事業者の禁止行為

中小受託取引適正化法(下請法)第3条では、親事業者が下請事業者(中小受託事業者)へ発注する際、直ちに給付の内容や下請代金等を記載した書面(3条書面)を交付することが義務付けられています。発注時に仕様が確定していない場合は、確定していない理由と確定予定期日を記載した暫定書面を交付し、仕様確定後は直ちに内容を記載した「書面」を交付しなければなりません。仕様確定後に書面を交付せず「口頭」で伝える行為は書面交付義務違反として禁止されています。 基本契約書等で支払条件等の共通事項をあらかじめ書面交付している場合、個別発注書面において当該事項の記載を省略することは認められています。 仕様変更に伴うコスト増加分を代金に加算して協議の上で変更することは、適正な対価の支払いに該当し適法です。 事前に下請事業者負担と合意していた振込手数料を親事業者が負担して代金全額を支払う行為は、下請事業者に不利益を与えないため違法性はありません。

ソフトウェア開発を,中小受託取引適正化法(以下,取適法)の対象となる中小受託事業者に委託する場合,取適法に照らして,禁止されている行為はどれか。

出典令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問78
ア
継続的な取引が行われているので,支払条件,支払期日などを記載した書面をあらかじめ交付し,個々の発注書面にはその事項の記載を省略する。
イ
顧客の求める仕様が確定していなかったので,発注の際に,中小受託事業者に仕様が未記載の書面を交付し,仕様が確定した時点では,内容を書面ではなく口頭で伝える。
ウ
顧客の都合で仕様変更の必要が生じたので,中小受託事業者と協議の上,発生する費用の増加分を製造委託等代金に加算することによって仕様変更に応じてもらう。
エ
振込手数料を中小受託事業者が負担する旨を発注前に書面で合意していたが,振込手数料は委託事業者が負担し,製造委託等代金は減額せず全額を支払う。