全社的なRPA導入

全社的な推進体制でRPA(Robotic Process Automation)を導入・展開する際は,既存の非効率なプロセスや属人化した手作業をそのまま自動化するのではなく,関連する各業務部門が緊密に連携して業務プロセス全体の棚卸し・可視化(フロー図化)とルールの標準化を先行して行い,改善・整流化されたプロセスに対してRPAの適用範囲を決定することが不可欠です。これにより,導入効果の最大化や不要な手戻りの防止,ロボットの安定運用が可能になります。 業務フローやUI画面の変更が頻繁に発生する業務にRPAを適用すると,ロボットの誤動作や停止(いわゆるロボットの野良化・陳腐化)が多発し,保守負担が過大になります。変更が少なく安定した定型業務に優先適用すべきです。 各部門が個別にツール選定や開発を行うと,セキュリティガバナンスが効かず,管理不能な「野良ロボット」の発生やサイロ化を招きます。全社的な推進部門(CoE等)や情報システム部門と統制を取りながら進める必要があります。 RPAは「明確なルールに基づいた定型・反復作業」の自動化を得意としています。例外処理が多発する業務や人間の柔軟な判断を要する非定型業務には不向きであり,適用優先度は低くなります。

全社的な推進体制でRPAを導入するときの留意点として,適切なものはどれか。

出典令和6年度 情報セキュリティマネジメント試験 科目A 問11
ア
各業務部門が連携して,RPAの対象業務に対して業務プロセス全体の可視化と業務プロセスの見直しを行った上で,RPAの導入を行う。
イ
業務フローが固定的で画面の変更が少ない業務よりも,業務フローの変更や画面の変更が多い業務から優先的に導入する。
ウ
情報システム部門や他部門との連携は行わずに,個々の業務部門が主導して,RPAツールの選定,ソフトウェアロボットの作成,活用及び運用を推進する。
エ
ルール化された処理や繰返し処理が多い業務よりも,例外処理が多い業務や条件が複雑な業務に対して,優先的にRPAの導入を行う。