ベイズの定理による事後確率の推定

ベイズの定理は,原因 $A$ が生起したもとで結果 $B$ が観測される確率 $P(B|A)$(事前確率・尤度)をもとに,結果 $B$ が観測されたときにその原因が $A$ であった確率 $P(A|B)$(事後確率)を逆算して求める定理です。 本問において,「袋の選択」が原因,「取り出した玉の色」が結果に相当します。したがって,結果である「取り出した玉の色」から原因である「どの袋から取り出されたのか」を逆算・推定する確率を求める場合が事後確率の算出に該当し,正解はエとなります。 各選択肢の解説は以下のとおりです。 1つの袋から2個の玉を取り出したときの色に関する確率であり,事前確率の計算(組合せと確率の乗法定理)で求まります。 異なる2つの袋からそれぞれ玉を取り出したときの色に関する確率であり,これも事前確率の計算で求まります。 玉を取り出す前に袋が選ばれる確率であり,事象が生起する前の「事前確率」に該当します。 例:袋1(白3・赤1)と袋2(白1・赤3)を等確率で選び、白が出たとします。 袋 選ぶ確率 白が出る確率 積(袋を選び白が出る) 白が出たときこの袋である確率 袋1 0.5 3/4 0.375 0.375÷0.5= 0.75 袋2 0.5 1/4 0.125 0.125÷0.5=0.25 合計 0.5(白が出る確率) 1 このように「結果(色)から原因(袋)を推定する」ときに使うのがベイズの定理で、エの場合に当たります。

複数の袋からそれぞれ白と赤の玉を幾つかずつ取り出すとき,ベイズの定理を利用して事後確率を求める場合はどれか。

出典令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問1
ア
ある袋から取り出した二つの玉の色が同じと推定することができる確率を求める場合
イ
異なる袋から取り出した玉が同じ色であると推定することができる確率を求める場合
ウ
玉を一つ取り出すために,ある袋が選ばれると推定することができる確率を求める場合
エ
取り出した玉の色から,どの袋から取り出されたのかを推定するための確率を求める場合