M/M/1待ち行列モデルにおけるATM統合後の平均待ち時間計算

M/M/1 待ち行列モデルにおいて,利用率を $\rho'$,平均サービス時間を $T_s$ とすると,平均待ち時間 $W_q$(サービス時間を含まない待ち時間)は次の公式で表されます。 $$W_q = \frac{\rho'}{1 - \rho'} \times T_s$$ 統合前の各支店の利用率は $\rho$ であり,統合後の利用者数は両支店の合計となるため,到着率 $\lambda$ は 2 倍($\lambda' = 2\lambda$)になります。平均サービス時間 $T_s$ は変わらないため,統合後の利用率 $\rho'$ は次のようになります。 $$\rho' = \lambda' \times T_s = 2\lambda \times T_s = 2\rho$$ この $\rho'$ を平均待ち時間の公式に代入すると,次の式が得られます。 $$W_q = \frac{2\rho}{1 - 2\rho} \times T_s$$ したがって,正解はエとなります。

ATM(現金自動預払機)が 1 台ずつ設置してある二つの支店を統合し,統合後の支店には ATM を 1 台設置する。統合後の ATM の平均待ち時間を求める式はどれか。ここで,待ち時間は M/M/1 の待ち行列モデルに従い,平均待ち時間にはサービス時間を含まず,ATM を 1 台に統合しても十分に処理できるものとする。

〔条件〕

  1. (1)

    統合後の平均サービス時間:TsT_s

  2. (2)

    統合前の ATM の利用率:両支店とも ρ\rho

  3. (3)

    統合後の利用者数:統合前の両支店の利用者数の合計

出典令和6年度 春期 高度情報処理技術者試験 午前Ⅰ
ア
ρ1−ρ×Ts\frac{\rho}{1-\rho} \times T_s
イ
ρ1−2ρ×Ts\frac{\rho}{1-2\rho} \times T_s
ウ
2ρ1−ρ×Ts\frac{2\rho}{1-\rho} \times T_s
エ
2ρ1−2ρ×Ts\frac{2\rho}{1-2\rho} \times T_s