暗号の危殆化

暗号の危殆化とは、暗号アルゴリズムやハッシュ関数の安全性が低下し、想定していた安全性を維持できなくなることです。ハッシュ値の衝突を現実的な時間で発見する方法が見つかったウが正答です。 判断基準: 個別の証明書や秘密鍵、特定マルウェアの鍵に起きた問題ではなく、方式そのものの安全性が崩れたかに注目します。計算機性能の向上、効果的な攻撃法の発見、鍵長の不足なども危殆化の原因になります。 ア: 証明書の有効期限切れは予定されたライフサイクル上の事象であり、更新や再発行で対処します。署名方式そのものが破られたことを意味しません。 イ: 一つの秘密鍵が不正アクセスで漏えいしたのは鍵管理上の事故です。その鍵は失効・交換すべきですが、暗号アルゴリズム自体の安全性が失われたとは限りません。 ウ:正解。 異なるデータから同じハッシュ値を現実的な時間で作れるなら、ハッシュ関数に求められる衝突耐性が破られています。方式の安全性に関わるため危殆化です。 エ: 特定のランサムウェアが使用した復号鍵の公開は、その暗号化被害を復旧できるようになる事象です。一般の暗号方式そのものが破られたことを示しません。

暗号の危殆化に該当するものはどれか。

出典令和7年度 基本情報技術者試験 科目A 問9
ア
ある CAでデジタル証明書の署名に使っている公開鍵のデジタル証明書の有効期限が切れた。
イ
ある暗号アルゴリズムの秘密鍵が不正アクセスによって漏えいした。
ウ
あるハッシュ関数においてハッシュ値が同じになるデータの組みを現実的な時間内で発見する方法が見つかった。
エ
あるランサムウェアの一種で暗号化されたファイルの復号鍵が公開された。