著作者人格権の行使制限

著作者人格権 は、著作者本人の人格的利益を保護するための権利であり、 他人に譲渡・相続することができない(専属的一身権) 特性を持ちます。 著作者人格権の主な内容: 1. 公表権: 未公表の著作物を公表するかどうかを決める権利。 2. 氏名表示権: 著作者名を表示するかどうか・実名か変名かを決める権利。 3. 同一性保持権: 著作物の内容や題号を意に反して改変・変更されない権利。 契約において「著作者人格権を行使しない」旨の特約を交わすことは有効とされていますが、権利自体を他人に譲渡することは法律上できません。 【各選択肢の解説】 ア: 著作権(著作財産権)は譲渡可能ですが、著作者人格権は譲渡できません。契約で「行使しない」と合意することは可能なため誤りです。 イ: 改変をあらかじめ承諾した場合、同一性保持権の行使制限が認められるため誤りです。 ウ: 著作者の死後であっても著作者人格権の侵害となる行為は禁止されています。 エ: 正解です。 著作者人格権は著作者本人のみに専属し、第三者に譲渡することはできません。

委託元への著作権の移転に関する条項を含むソフトウェア開発委託契約書に、“委託先は著作者人格権を行使しない”という記載があった。これはどのような問題の発生を防ぐためのものか。

出典令和7年度 秋期 高度情報処理技術者試験 午前Ⅰ 問17
ア
委託先で当該ソフトウェアを開発した開発者が、技術者倫理に関しての責任を負わなくなることを防ぐ。
イ
委託先で当該ソフトウェアを開発した開発者を、委託元が後で雇用できなくなることを防ぐ。
ウ
納品されたソフトウェアに不具合が発見された場合に、委託先が金銭的補償を負わなくなることを防ぐ。
エ
納品されたソフトウェアを委託先の了解なく委託元で修正できなくなること、又は他の会社に修正を依頼できなくなることを防ぐ。