システム開発プロジェクトにおけるホーソン効果の例

ホーソン効果(Hawthorne Effect)とは,作業環境の物理的条件よりも,周囲からの注目・関心や期待を受けているという意識,人間関係の配慮によって作業者の動機付け(士気)が高まり,生産性や作業効率が向上する現象である(米国ウェスタン・エレクトリック社ホーソン工場での実験に由来)。 プロダクトオーナーに成果物が注目されたことでチームの士気が高まり生産性が向上した事例は,ホーソン効果に合致する。 イ: 「優秀なチームだから大丈夫」という先入観や過大評価に引きずられる認知バイアス(ハロー効果や過信バイアス)の例である。 ウ: 先行する情報や偏った経験に思考が引っ張られて誤った判断を下す確証バイアスやアンカリング効果の例である。 エ: 過度に困難な目標設定によってモチベーションが低下する目標設定理論(Goal Setting Theory)における逆効果の例である。

ホーソン効果の,システム開発プロジェクトにおける例として,適切なものはどれか。

出典令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問5
開発サイクルごとの成果物のレビューで,ある開発チームの成果物がプロダクトオーナーに注目されたことによって,その開発チームの士気が上がり,その後の生産性が向上した。
開発チーム別の進捗報告会で,遅れを報告したチームは優秀なチームだったので,遅れは挽回可能であるという報告を信用したが,次の進捗報告で遅れが拡大した。
結合テストで3件の誤りが検出され,そのうちの2件の誤りが同一のモジュールに起因していたので,残りの1件もそのモジュールに起因していると思い込んで調査したが,そのモジュールから誤りは検出できなかった。
全ての利用者が満足するUIを開発するという達成困難な目標を開発チームに対して設定したので,開発チームの士気が下がり,その後の生産性が低下した。