デジタルフォレンジックスにおける証拠保全の順序(揮発性)

デジタルフォレンジックスにおける証拠保全では,時間の経過やシステムの電源断・再起動によって情報が失われやすいもの(揮発性の高いもの)から優先して収集・保全する「揮発性の順序(Order of Volatility)」に従う。 各対象の揮発性を比較する: 1. 最も揮発性が高い: d(調査対象サーバのルーティングテーブルの状態)。メインメモリ(RAM)上に一時的に保持されており,再起動や通信断で即座に消失する。 2. 次に揮発性が高い: c(調査対象サーバのハードディスク上の表計算ファイル)。内蔵ストレージ上に記録されているが,サーバの継続稼働や操作によって上書き・変更される危険がある。 3. 揮発性が低い: a(遠隔にあるログサーバに記録されたアクセスログ)。外部サーバに独立して蓄積されているため調査対象サーバの電源切断等の影響を受けにくいが,ログローテーションで削除される可能性がある。 4. 最も揮発性が低い(不揮発性): b(会計ソフトのインストール用CD)。読み取り専用の光ディスクメディアであり,改ざんや自然消滅の恐れが極めて低い。 したがって,揮発性の高い順(保全すべき順序)は d → c → a → b である。

外部から侵入されたサーバ及びそのサーバに接続されていた記憶媒体を調査対象としてデジタルフォレンジックスを行うことになった。そのために,表に示すa〜dを証拠として保全することにした。保全の順序のうち,揮発性の観点から,最も適切なものはどれか。

〔証拠として保全するもの〕

記号

保全対象

a

遠隔にあるログサーバに記録された調査対象サーバのアクセスログ

b

調査対象サーバにインストールされていた会計ソフトのインストール用CD

c

調査対象サーバのハードディスク上の表計算ファイル

d

調査対象サーバのルーティングテーブルの状態

出典令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問25
a → c → d → b
b → c → a → d
c → a → d → b
d → c → a → b