トランザクション分離レベル向上によるデータ整合性とスループットの変化

トランザクションの隔離性水準(アイソレーションレベル:Read Uncommitted $\rightarrow$ Read Committed $\rightarrow$ Repeatable Read $\rightarrow$ Serializable)を高めた場合の影響は以下のようになります: 1. 不整合なデータを読み込むトランザクション数(減る) : 隔離性水準を高めると、ダーティリード(未コミットの変更読込み)、ノンリピータブルリード(読取り途中の更新による値変更)、ファントムリード(読取り範囲への新規行挿入)といった並行実行時のデータ不整合現象が厳格に防止されるため、不整合なデータを読み込むトランザクション数は減少します。 2. 単位時間に処理できるトランザクション数(減る) : データ整合性を厳格に担保するために、共有ロックや排他ロックの保持期間が長くなり、トランザクション間の待機・競合やデッドロック頻度が増加します。これにより並行実行性が低下し、システム全体の処理能力(単位時間あたりのスループット)は減少します。 したがって、適切な組合せは「減る,減る(エ)」です。 隔離性水準を高めるとデータの整合性は向上するため、不整合データを読むトランザクション数は減少します。またロック待機によりスループットも低下します。 隔離性水準の向上により不整合データの読み込みは防止されるため、「増える」とする点は誤りです。 ロックの保持期間延伸や競合の増加により並行処理性が低下するため、単位時間あたりの処理数は「増える」ではなく「減る」となります。

トランザクションの隔離性水準を高めたとき,不整合なデータを読み込むトランザクション数と,単位時間に処理できるトランザクション数との適切な組合せはどれか。

出典令和7年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問24

不整合なデータを読み込む トランザクション数

単位時間に処理できる トランザクション数

ア

増える

増える

イ

増える

減る

ウ

減る

増える

エ

減る

減る