AIの適用領域とフィードバック制御工学の差異

正解は「ア」です。 PID制御(Proportional-Integral-Derivative Controller)は、目標値と現在値の偏差(差分)に基づいて、比例(P)、積分(I)、微分(D)の3要素を線形結合して操作量を決定する古典的な自動制御工学の手法です。固定された数式アルゴリズムに基づいて動作する決定論的制御であり、データからの学習や推論を行うAI(人工知能)技術には該当しません。 部屋の間取りや障害物の位置をセンサデータから自己位置推定・環境地図作成(SLAM)し強化学習等で経路決定を行うロボット掃除機は、AIの典型的な適用例です。 自然言語処理(NLP)や機械学習モデルを用いてユーザーの質問意図を解釈・推定し自動応答するチャットボットは、AIの適用例です。 過去の膨大な棋譜データや自己対戦から強化学習・ディープラーニングを用いて評価関数を学習しプロ棋士に勝利する思考ソフトウェア(AlphaGoなど)は、AIの適用例です。

AI の事例として,適切でないものはどれか。

出典令和8年度 基本情報技術者試験 科目A 問18
ア
制御量を目標値側へフィードバックすることによって両者を比較し,その差によって両者を一致させるような修正動作を行うPID 制御のモーターコントローラー
イ
部屋の広さや形,家具の位置などを学習し,移動のルートを決めて掃除をするロボット
ウ
ヘルプデスク及びコールセンターに代わって,自然言語による質問の意味を推測して返事をするチャットボット
エ
ボードゲームでプロの人間に勝つような,多数の統計データを処理することによって人間に勝るソフトウェア