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ディジタル署名と公開鍵暗号基盤(PKI)完全攻略|認証局・証明書・CRL/OCSP徹底解説

公開: 2026-08-25更新: 2026-08-25
情報処理安全確保支援士(SC)・応用情報(AP)・基本情報(FE)で最頻出の「ディジタル署名」と「PKI」を徹底解説。送信者秘密鍵による署名生成・公開鍵による検証フロー、CA(認証局)・ルート証明書・CRL/OCSP失効確認、午後記述式テンプレートまで網羅。

情報処理技術者試験のセキュリティ全区分において、すべての信頼の基盤となる超重要テーマが「ディジタル署名(Digital Signature)」と「公開鍵暗号基盤(PKI:Public Key Infrastructure)」です。

「誰の鍵で暗号化し、誰の鍵で復号するのか」「ディジタル署名が保証する3要素(真正性・完全性・否認防止)は何か」「失効確認(CRL/OCSP)はどのように行われるのか」という仕組みを完璧に整理することが重要です。

1. ディジタル署名の仕組みと目的

ディジタル署名とは、公開鍵暗号方式と一方向ハッシュ関数を組み合わせ、電子データに対して「作成者の真正性(なりすまし防止)」と「内容の完全性(改ざん検知)」、および「否認防止」を提供する仕組みです。

  1. 署名作成(送信者側): 送信者は、対象データのハッシュ値を計算し、そのハッシュ値を「送信者自身の秘密鍵」で暗号化してディジタル署名を生成し、データ本文とともに受信者へ送信する。
  2. 署名検証(受信者側): 受信者は、ディジタル署名を「送信者の公開鍵」で復号してハッシュ値Aを取り出す。同時に、届いたデータ本文から自らハッシュ値Bを再計算し、AとBが完全一致することを確認する。

保証される要素

仕組みによる根拠

達成される効果

真正性(認証)

送信者の秘密鍵でしか暗号化できないため、対応する公開鍵で正しく復号できれば作成者が証明される。

第三者による「なりすまし」の防止

完全性(改ざん検知)

本文が1ビットでも改ざんされると再計算したハッシュ値が不一致となる。

通信途中や保管中の「改ざん」の検知

否認防止

秘密鍵は送信者本人しか保有していないため、「自分が送っていない」と後から主張できない。

取引・契約における「否認」の防止

2. 公開鍵暗号基盤(PKI)と証明書の役割

ディジタル署名が安全に機能するためには、「受信者が入手した送信者の公開鍵が、本当に本人のものであること(偽の公開鍵でないこと)」が前提となります。これを保証する仕組みがPKI(公開鍵暗号基盤)です。

  • CA(認証局:Certificate Authority): 申請者の身元を厳格に審査し、申請者の公開鍵にCA自身のディジタル署名を付与した「ディジタル証明書(X.509証明書)」を発行する信頼の第三者機関。
  • ルート認証局と中間認証局: 最上位のルートCAは自らの証明書に自己署名(Self-signed)し、信頼されたルート証明書としてOSやブラウザに事前格納される。中間CAは上位CAから署名を受けて階層構造(信頼の連鎖:Chain of Trust)を形成する。

3. 証明書の失効確認:CRL vs OCSP

秘密鍵の漏洩や組織名の変更などにより、有効期限内であっても証明書を無効化(失効)させる必要があります。試験で問われる失効確認の2大方式を整理します。

方式

仕組み

メリット・デメリット・出題論点

CRL (Certificate Revocation List: 証明書失効リスト)

CAが定期的に発行・公開する「失効した証明書のシリアル番号一覧ファイル」。クライアントはこれを一括ダウンロードして照合する。

【課題】リストが肥大化しダウンロード通信量が増大する。更新間隔(1日等)によるタイムラグがある。

OCSP (Online Certificate Status Protocol)

クライアントがCAのOCSPレスポンダに対し、対象証明書のシリアル番号をリアルタイムに問い合わせ、失効状態(good / revoked / unknown)の応答を得る。

【利点】リアルタイムで軽量。 【課題】問い合わせ先への通信負荷とプライバシー懸念(OCSP Staplingで解決)。

4. 午後記述式試験(SC・AP)で使える得点キーワード・記述テンプレート

【定番記述フレーズ①(ディジタル署名の作成手順)】 「平文のハッシュ値を計算し、送信者の秘密鍵で暗号化して署名を生成する。」(35字)

【定番記述フレーズ②(ディジタル署名の検証手順)】 「送信者の公開鍵で署名を復号したハッシュ値と、平文から算出したハッシュ値を比較する。」(42字)

【定番記述フレーズ③(証明書の正当性検証)】 「上位認証局の公開鍵を用いて証明書の署名を検証し、信頼の連鎖を確認する。」(36字)

【定番記述フレーズ④(CRL/OCSPによる失効確認)】 「CRL又はOCSPを利用して、証明書が有効期限内かつ失効していないことを確認する。」(41字)