SIP

更新日:

用語解説

(Session Initiation Protocol)は、IPネットワーク上の音声・映像等のセッションについて、参加者の所在を特定し、確立、変更及び終了するためのアプリケーション層シグナリングプロトコルです。SIPは呼制御を行い、実際の音声・映像は通常RTP等の別プロトコルで運びます。

■ 試験で押さえるポイント

  • SIP User Agentは利用者側のクライアント/サーバ機能を持ち、RegistrarはREGISTER要求で現在のContactを登録し、ProxyはSIP要求を次の宛先へ中継し、Redirect Serverは接続候補を応答します。サーバの役割は一台に統合される場合があります。

  • 発信側はSIP URIを宛先としてINVITEを送り、100 Trying、180 Ringing等の暫定応答を経て、着信側の200 OKと発信側のACKでセッションを確立します。終了はBYEと200 OKで行い、未確立のINVITEを取り消すCANCELとは使う段階が異なります。

  • SIPメッセージ本文でSDPを交換し、使用する音声・映像コーデック、IPアドレス、ポート及び媒体方向等をoffer/answerで合意します。SDPは媒体そのものを運ぶのではなく、媒体セッションを記述します。

  • SIPシグナリングとRTP媒体は異なる経路を通ることがあります。SIP Proxyが呼設定に参加しても音声パケットを必ず中継するわけではなく、RTPが端末間を直接流れる構成もあります。

  • SIPはUDP、TCP等で運べ、TLSを使うSIPSはシグナリング経路の保護に利用されます。シグナリングをTLSで保護してもRTP音声は自動暗号化されないため、媒体にはSRTP等を別途用います。

  • SIP/SDPはメッセージ内に到達先アドレス・ポートを含むため、NATやファイアウォールを越えると片通話・無音を起こし得ます。SBC、ICE、STUN、TURN、ALG又は適切なポート制御を構成し、どこが書換え・中継するかを確認します。

  • 脅威には登録乗っ取り、なりすまし発信、盗聴、メッセージ改ざん、料金詐欺、INVITE flood及び不正な転送があります。相互認証、TLS/SRTP、レート制限、番号・経路ポリシー、ログ及び端末更新を行います。

■ 過去問での着眼点

SIPはセッションの呼制御、SDPは媒体条件の記述、RTPは実際の音声・映像転送を担います。INVITE・200 OK・ACKで確立し、BYEで確立済みセッションを終了します。SIP ProxyとRTP媒体の経路は一致するとは限りません。SIPをTLS化しても音声媒体は自動暗号化されないため、必要ならSRTP等を使います。

例: AがINVITEにSDPでOpusとRTP受信ポートを提示し、Bが200 OKのSDPで合意内容を返し、AがACKを送ると呼が成立します。その後の音声RTPはA・B間を直接流れ、BがBYEを送るとAの200 OKで終了します。

音声で聞く

同じ分野の用語