Vシリーズ
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用語解説
ITU-T勧告のVシリーズは、電話網上のデータ通信に関する国際的な勧告群です。音声帯域モデムの変調・伝送速度だけでなく、DTE・DCE間インタフェース、誤り制御、伝送品質、制御手順、他網との相互接続及びデジタル回線用モデムなどを含みます。
■ 試験で押さえるポイント
モデム(modulator-demodulator)は、端末のデジタルデータを電話回線で伝送できる信号へ変調し、受信信号を復調します。Vシリーズは一つのモデム規格ではなく、用途別に多数の勧告をまとめた分類です。
代表例としてV.24はDTEとDCE間の相互接続回路の機能、V.42はモデム通信の誤り訂正、V.42bisはデータ圧縮、V.90とV.92は公衆電話網を利用する56kbit/s級モデムを扱います。番号ごとに対象が異なります。
DTE(Data Terminal Equipment)はPCや端末などデータを生成・利用する装置、DCE(Data Circuit-terminating Equipment)はモデムなど回線へ接続する装置です。インタフェース問題では装置の役割と信号線の方向を確認します。
変調速度を表すbaudは1秒当たりのシンボル数、bit/sは1秒当たりのビット数です。一シンボルで複数ビットを表せる変調では両者は一致しないため、「2,400baudなら常に2,400bit/s」とは限りません。
V.90の公称56kbit/s級通信は下り方向を中心とした理論上限で、上り方向、回線品質、アナログ変換回数及び法規制などにより実効速度は低くなります。データ圧縮による見掛けの速度も元データの圧縮しやすさに依存します。
現在は光・IP網が中心でも、Vシリーズの番号はモデム、シリアルインタフェース及び試験問題で用いられます。IシリーズのISDN、Xシリーズのデータ網・OSI・セキュリティと大分類を区別します。
■ 過去問での着眼点
Vシリーズは電話網上のデータ通信に関する勧告群で、モデムの変調方式・速度だけでなくDTE/DCEインタフェースや誤り制御も含みます。規格番号と機能を対応付け、baudとbit/s、変調とデータ圧縮、公称速度と実効速度を混同しないことが重要です。baudはシンボル毎秒、bit/sはビット毎秒であり、変調多値数によって関係が変わります。
例: 1シンボルで4種類の状態を表すとビットを運べます。変調速度が2,400baudなら理論上のビットレートはbit/sですが、誤り訂正等のオーバーヘッドを除いた実効データ速度はさらに小さくなります。