多元接続方式(TDMA・CDMA・OFDMA)
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用語解説
多元接続方式は、複数の端末が同じ通信システムの有限な無線資源を共用できるよう、利用者ごとに異なる時間、符号又は周波数資源を割り当てて信号を分離する方式です。TDMAは時間、CDMAは拡散符号、OFDMAは直交するサブキャリアと時間を主な分離軸にします。
■ 試験で押さえるポイント
TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)は、同じ周波数チャネルの利用時間をタイムスロットに分け、端末へ順番に割り当てます。端末間の送信時刻を同期し、スロット間の干渉を防ぐガード時間などが必要です。
CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)は、利用者ごとに異なる拡散符号を使い、同じ時間・周波数帯の信号を受信側で相関処理して分離します。ここでいう符号は利用者を分離するための拡散符号であり、内容を秘密にする暗号鍵ではありません。
CDMAでは強い近接端末の信号が弱い遠方端末の信号を埋もれさせる遠近問題が生じるため、基地局で受信する電力をそろえる高速・精密な送信電力制御が重要です。符号間干渉や利用者増加により容量が徐々に制約されます。
OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)は、互いに直交する多数のサブキャリアを時間方向にも区切り、その時間・周波数資源の組合せを複数端末へ割り当てます。端末の通信量や無線品質に応じて割当てを変更できます。
OFDMは多数の直交サブキャリアで一つの信号を伝送する変調・多重化の考え方、OFDMAはそのサブキャリア群を複数利用者へ割り当てる多元接続方式です。名称が似ていても、複数利用者への資源割当てを明示するのはOFDMAです。
代表例としてTDMAはGSMやPDCなどの2G、CDMAはW-CDMAやCDMA2000などの3Gで用いられました。OFDMAはLTEの下り、5G NRやWi-Fi 6などで用いられますが、LTEの上りはSC-FDMAであり、世代全体の全方向が同じ方式とは限りません。
多元接続は複数利用者を分離する方式、TDD・FDDは上りと下りを時間又は周波数で分離する複信方式です。TDMAとTDD、OFDMAとOFDMを混同しないことが重要です。
■ 過去問での着眼点
TDMAは時間、CDMAは拡散符号、OFDMAは直交するサブキャリアを時間と組み合わせて、複数の利用者を分離します。何を利用者ごとに割り当てるかを確認すれば方式を判別できます。CDMAの符号は暗号ではなく、OFDMAとOFDM、多元接続と複信も別概念です。CDMAでは遠近問題への電力制御、OFDMAでは時間・周波数資源の動的割当てが重要な特徴です。
例: 基地局が10個の時間・周波数ブロックのうち、端末Aへ6個、端末Bへ3個、端末Cへ1個を割り当て、次の時間区間で配分を変更するのはOFDMAです。同じ周波数をA、B、Cへ異なる時刻だけ割り当てるならTDMAです。