QoS(Quality of Service:サービス品質)
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用語解説
QoS(Quality of Service)は、通信を識別・分類し、帯域、遅延、ジッタ、損失率等の要求に応じて優先制御、帯域制御、整形等を行う仕組みです。混雑時に重要通信へ望ましい扱いを与えますが、回線容量そのものを増やしたり、単一装置だけで端末間の品質を絶対保証したりするものではありません。
■ 試験で押さえるポイント
音声は遅延・ジッタ・連続損失に敏感、ファイル転送は多少の遅延よりスループットを重視するなど、アプリケーションごとに品質指標が異なります。まず業務要件と通信量を測定し、クラスごとの目標を定めます。
送信元・宛先、ポート、アプリケーション等で通信を分類し、IPのDSCPやEthernetのPCP等をマーキングできます。端末が付けた優先値を無条件に信用せず、ネットワーク境界で検証・付け直しを行う信頼境界を設けます。
優先キューは音声等を先に送れますが、無制限にすると他クラスが送信できないstarvationを招きます。重み付き公平キュー等で最低帯域や比率を割り当て、優先クラスには上限と適切な収容設計を設けます。
ポリシングは設定レートを超えた通信を破棄又は再マーキングして流入量を即座に制限します。シェーピングは超過分をバッファへ保持して送出を平滑化するため損失を減らせますが、待ち時間とバッファ使用量が増えます。
輻輳していない区間では優先制御の差が表れにくく、ボトルネックの送信キューで主に効果を発揮します。全クラスの需要が回線容量を恒常的に上回るなら、QoSだけで解決せず、容量増強、通信削減、経路変更等も行います。
QoSポリシーは通過する装置間で一貫していなければなりません。途中でDSCPが消去される、異なるクラスへ再分類される、又は外部網が値を扱わない場合、端から端の期待品質は得られません。
DiffServはパケットを少数の振る舞いクラスに分類して各装置で処理し、拡張性に優れます。IntServ/RSVPのようにフロー単位で資源を予約する考え方とは区別し、設問が求める制御粒度と保証範囲を確認します。
■ 過去問での着眼点
QoSは通信を分類・マーキングして混雑時のキュー処理や帯域を制御しますが、回線容量を増やす機能ではありません。ポリシングは超過分を破棄・再マーキングし、シェーピングはバッファへ待たせて送出を平滑化するという違いを押さえます。優先制御は容量不足を消すのではなく配分を変えるため、端から端の一貫した設計と収容確認が必要です。
例: 10Mbit/sのWANで音声を優先キューへ最大2Mbit/s、業務通信へ最低5Mbit/sを割り当てます。バックアップ通信が急増しても音声遅延を抑えられますが、総需要が長時間10Mbit/sを超えるなら回線増強等も必要です。