RTP(Real-time Transport Protocol)
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用語解説
音声・映像等のリアルタイムデータをユニキャスト又はマルチキャストで運ぶため、ペイロード種別、シーケンス番号、タイムスタンプ、送信元識別子等を付加するプロトコルです。再生順序やタイミングの復元に必要な情報を提供しますが、配送、帯域、遅延又は順序を自ら保証しません。
■ 試験で押さえるポイント
シーケンス番号はRTPパケットごとに増加し、欠落や並べ替わりの検出に使います。欠番を検出してもRTP基本仕様だけで自動再送するわけではなく、リアルタイム性との兼ね合いでアプリケーションや拡張方式が補償を選びます。
タイムスタンプは標本化時刻を媒体ごとのクロック単位で表し、パケット到着時刻そのものではありません。受信側は到着揺らぎをjitter bufferで吸収し、タイムスタンプに従って一定間隔で再生します。
Payload Typeは使用する符号化形式とそのパラメータを識別し、SSRCはRTPセッション内の同期送信元を識別します。IPアドレスやポートだけでは、ミキサ等を介した複数媒体・送信元を十分に表せません。
RTCPはRTPと関連して、受信・送信レポート、損失率、ジッタ、往復時間推定、参加者情報等を交換します。RTPが媒体データ、RTCPが品質監視・制御情報という役割です。
RTPはUDP上で使われることが多いものの、基本仕様は特定の下位トランスポートへ限定していません。「RTPだから必ずUDP」「UDPならリアルタイム保証」とは判断せず、実際のプロファイルと運搬方式を確認します。
SIPやSDP等は通話相手の呼出し、セッション確立、使用コーデック・アドレス・ポートの合意を行い、RTPは合意後の媒体を運びます。シグナリングとメディア転送を区別します。
標準RTPは暗号化・完全性・送信元認証を提供しません。機密通信ではSRTPと安全な鍵合意を使い、QoS、帯域確保、損失回復及びNAT越えも別途設計します。
■ 過去問での着眼点
RTPのシーケンス番号は欠落・順序、タイムスタンプは媒体の再生タイミング、Payload Typeは符号化形式、SSRCは送信元を識別します。RTPはリアルタイム転送に必要な情報を提供しますが、配送保証や資源予約を行わず、RTCP・SIP・SRTPとは役割が異なります。RTPは再生制御情報を付けるが遅延や到着を保証しない点を押さえます。
例: 20ms分の音声を各RTPパケットで送ると、受信側はシーケンス番号の欠番で損失を検出し、タイムスタンプとjitter bufferで再生間隔を整えます。遅れて届いた音声は再生期限に間に合わず捨てる場合があります。