VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)
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用語解説
同一LAN上の複数ルータを一つの仮想ルータとして動作させ、端末のデフォルトゲートウェイを冗長化するプロトコルです。仮想IPアドレスと仮想MACアドレスに対する転送責任をMasterが持ち、Master障害時にはBackupが選出されて引き継ぎます。
■ 試験で押さえるポイント
端末には物理ルータ固有のアドレスではなく仮想IPアドレスをデフォルトゲートウェイとして設定します。切替え後も端末側の設定を変更せず、同じ仮想アドレスを新しいMasterが引き継ぎます。
同じ仮想ルータへ参加する機器はVRIDなどの識別情報と仮想IPアドレスを共有します。MasterはVRRP Advertisementを定期送信し、Backupは所定時間受信できないと優先度等に基づいて新しいMasterを選びます。
一般に優先度が高いルータがMasterとなり、仮想IPアドレスを実インタフェースに持つIP Address Ownerは特別に優先されます。高優先度機の復帰時にMasterへ戻すプリエンプトの動作は、版・設定と不要な切替えの影響を確認します。
Master切替え時には仮想MACアドレスを送信元に使う通知やARP/近隣探索関連の処理によって、スイッチと端末の対応情報を更新します。仮想IPだけでなく仮想MACの役割を押さえます。
VRRPが直接監視するのはMasterからの通知であり、上流回線や特定サービスの障害を必ず検出するわけではありません。インタフェース・経路の追跡や優先度連動を追加しないと、稼働中だが外部へ転送できないルータがMasterのままになる場合があります。
VRRPはデフォルトゲートウェイの転送責任を引き継ぎますが、NAT変換表、ファイアウォールのセッション状態、VPN鍵又はアプリケーション状態を自動同期するものではありません。経路、状態同期及び冗長電源・回線を別途設計します。
VRRPv3はIPv4とIPv6を扱います。HSRP等にも同様の目的を持つ方式がありますが、プロトコル、パケット形式、用語及び相互運用性は同一ではありません。
■ 過去問での着眼点
端末は仮想IPアドレスをデフォルトゲートウェイとして使い、Master障害時にBackupが仮想IP・仮想MACへの転送責任を引き継ぎます。VRRPが冗長化するのは主に同一LAN上の第一ホップルータです。上流障害の検出、ファイアウォール状態及び全経路の冗長化まで自動的に保証しません。物理ルータが替わっても端末の仮想ゲートウェイは同じであることが利点です。
例: 端末のゲートウェイを仮想IPとし、ルータAをMaster、BをBackupにします。AのAdvertisementが途絶えるとBがMasterとなって宛てを転送します。ただしA側だけの上流回線断を検知するには、回線追跡と優先度変更も構成します。