アーランB式(アーランの損失式)

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用語解説

アーランB式(Erlang B formula)は、待ち行列を持たない回線群へ提供呼量AAが到着したとき、NN本の回線が全て使用中で新しい呼が失われる確率B(N,A)B(N,A)を求める損失系モデルです。最繁時呼量と許容呼損率から必要回線数を設計する際に用います。

■ 試験で押さえるポイント

  • 式は、呼の到着がポアソン過程、保留時間が独立、全回線が同等、待ち場所なし、満線時の呼は直ちに失われるという前提に基づきます。待たせるコールセンター等にはErlang Cなど別のモデルを検討します。

  • 分子AN/N!A^N/N!は全NN回線が占有される状態の重み、分母は0~NN回線占有状態の重みの総和です。結果は0~1の確率で、百分率へ直す場合は100を掛けます。

  • 計算では階乗とべき乗による桁あふれを避けるため、B0=1B_0=1からBn=ABn1/(n+ABn1)B_n=AB_{n-1}/(n+AB_{n-1})と逐次求める方法やErlang B表を使えます。

  • 同じNNなら提供呼量AAが大きいほど呼損率は高く、同じAAなら回線数NNが多いほど低くなります。表から設計する場合は、許容呼損率以下になる最小回線数を選びます。

  • 運搬呼量はA(1B)A(1-B)、失われた呼量はABABです。ここでAAへ運搬呼量を誤って代入すると、需要を過小評価して回線数不足になります。

  • モデルの値は長期平均の確率であり、短い区間ごとの実績を保証しません。非定常な集中、再発呼、優先呼、異なる回線能力、予約回線及び故障回線がある場合は仮定を見直します。

B(N,A)=ANN!k=0NAkk!B(N,A) = \frac{\frac{A^N}{N!}}{\sum_{k=0}^{N}\frac{A^k}{k!}}

B0=1,Bn=ABn1n+ABn1B_0=1,\qquad B_n=\frac{A B_{n-1}}{n+A B_{n-1}}

■ 過去問での着眼点

アーランB式は待ち行列なしの損失系で、提供呼量と回線数から全回線使用中となる呼損確率を求めます。表を使う問題では最繁時の提供呼量の行と許容呼損率を照合し、条件を満たす最小回線数を選びます。待ち呼なしはErlang B、待ち呼ありは別モデルという成立条件を確認します。

例: 提供呼量A=1A=1Erlang、回線数N=2N=2なら、B=(12/2!)/(1+1+12/2!)=0.5/2.5=0.2B=(1^2/2!)/(1+1+1^2/2!)=0.5/2.5=0.2で呼損率は20%です。運搬呼量は1×(10.2)=0.81\times(1-0.2)=0.8Erlangです。

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