トラフィック理論
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用語解説
通信要求の到着、資源の占有時間、回線・サーバ数及び待ち行列を確率・統計モデルで表し、呼損率、待ち時間、キュー長、利用率等を求める理論です。不規則な需要に対して必要容量とサービス品質の関係を定量化します。
■ 試験で押さえるポイント
基本要素は、単位時間当たりの到着率、一件を処理する速度又は平均保留時間、並列資源数、待ち場所数及び処理規律です。入力値の分布と独立性がモデル結果を左右します。
電話トラフィックでは呼到着をポアソン過程、保留時間を独立な確率変数として扱うモデルが代表的です。ただし災害時の一斉発呼、機械の周期通信又は再試行は独立・定常の仮定から外れ、実測や別モデルが必要です。
待ち行列なしで満線時の呼を失う損失系にはErlang B、全回線使用中なら待たせる待時系にはErlang C等を使います。接続拒否率を求めたいのか、待ち確率・平均待ち時間を求めたいのかでモデルを選びます。
単一処理系の単純な待ち行列では利用率が1へ近づくと待ち時間が急増し、が継続するとキューが安定しません。平均処理能力と平均到着率が等しい設計には揺らぎを吸収する余裕がありません。
Littleの法則は、安定した系で平均系内件数、実効到着率、平均滞在時間を結びます。到着分布を限定しない強力な関係ですが、測定範囲と単位時間を一致させます。
モデルは現実を単純化したものなので、入力分布、観測期間、優先制御、有限バッファ、再試行、タイムアウト、障害及び日内変動を確認します。計算値はSLAの保証そのものではなく、測定・試験で妥当性を検証します。
トラフィック理論が数学的な関係とモデルを提供し、トラフィック設計が需要予測、品質目標、費用及び冗長性を含めて実設備へ適用します。用語の役割を区別します。
■ 過去問での着眼点
待ち行列なしの呼損を扱うErlang Bと、待ち行列ありの待ち確率を扱うモデルを、問題の資源不足時動作から選びます。到着率・処理率・保留時間の単位をそろえ、モデルの到着分布、待ち場所及び定常性の仮定を確認します。利用率が1へ近づくと待ち時間は急増するため、平均値が等しいだけの容量では不足します。
例: 安定した処理系へ平均毎秒5件が入り、平均滞在時間が0.4秒なら、Littleの法則から平均系内件数は件です。待ち行列をなくして満杯時に捨てる設計なら、同じ式だけで呼損率は求められません。