回線容量

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用語解説

通信路が所定の品質条件で単位時間に運べる情報量又は通信需要の上限です。データ回線ではbit/s、電話回線群では同時回線数や許容呼損率を伴う呼量などで表し、理論上限、公称速度及び実効スループットを区別します。

■ 試験で押さえるポイント

  • データ通信の公称回線速度は物理層が送る総ビットレートです。利用者データの実効スループットは、フレーム・プロトコルヘッダ、誤り訂正、再送、競合、制御通信及び待ち時間を除くため小さくなります。

  • 帯域幅BBHzと信号対雑音比S/NS/Nが与えられた雑音のある通信路の理論容量は、Shannonの式C=Blog2(1+S/N)C=B\log_2(1+S/N)bit/sで上限を評価できます。dBで与えられたSNRは10dB/1010^{\mathrm{dB}/10}で電力比へ直します。

  • 雑音なし・帯域制限下でMM値の信号を使う場合のNyquistの基準はC=2Blog2MC=2B\log_2Mbit/sです。Shannonは雑音とSNR、Nyquistはシンボル速度と多値数の制約を示し、前提が異なります。

  • 高い変調多値数は一シンボルで多くのbitを運べますが、信号点を正しく区別するため高いSNRが必要です。帯域幅又は搬送周波数だけを増やせば無条件に速度が上がるわけではありません。

  • 複数利用者が共有する回線では、総容量から他通信、QoS予約及びオーバーヘッドを差し引きます。帯域を増やしてもルータ、サーバ、無線airtime、ストレージ又は相手回線がボトルネックなら端末の速度は増えません。

  • 音声回線群の容量設計では、同時通話数だけでなく提供呼量と許容呼損率から必要チャネル数を求めます。平均6Erlangだから回線6本で十分とは限らず、呼損率を下げる余裕が必要です。

  • 設計ではピーク時トラフィック、成長率、冗長系障害時の残存容量及びSLAを考慮します。通常時50%利用でも片系障害で残りへ全負荷が移れば100%となるため、障害時容量を別に検証します。

C=Blog2(1+SN)C = B\log_2\left(1+\frac{S}{N}\right)

C=2Blog2MC = 2B\log_2 M

■ 過去問での着眼点

回線容量の理論値、公称物理速度及び利用者データの実効スループットは異なり、式は帯域幅・SNR・多値数のどの条件が与えられたかで選びます。Shannon式ではdBを電力比へ変換し、電話回線群では呼量と許容呼損率を併せて必要回線数を判断します。Shannonは帯域幅とSNR、Nyquistは帯域幅と信号多値数を使います。

例: 帯域幅3kHz、SNR 30dBなら電力比は1030/10=100010^{30/10}=1000なので、Shannon容量は3,000log2(1+1000)29.93,000\log_2(1+1000)\simeq29.9kbit/sです。これは理論上限であり、実効転送速度をそのまま保証しません。

音声で聞く

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